2025年のアリババの勢いがすごい！Amazonとの比較で見る成長戦略

近年、EC（電子商取引）業界は驚異的な成長を遂げていますが、その中でも アリババ（Alibaba） の勢いが特に目立ちます。2025年現在、アリババは中国市場だけでなく、グローバルな影響力を強め、アマゾン（Amazon）と並ぶ世界的なECの巨人として注目されています。今回は、アリババの最新動向と、アマゾンとの違いを比較しながら、その成長戦略を見ていきます。

2025年現在、アリババは 中国国内EC市場で41.6%のシェア を誇り、圧倒的な地位を確立しています。特に2024年10月〜12月期の売上は 前年同期比8%増の2,802億元（約5兆8,000億円） に達し、市場予想を上回る好調ぶりを見せました。

さらに、アリババはEC事業だけでなく、AI技術の導入やクラウド事業 などにも力を入れており、テクノロジー企業としての成長も加速しています。

▶ 参考記事：アリババの2024年Q4業績分析

アリババとアマゾンはどちらも世界を代表するEC企業ですが、その ビジネスモデルには大きな違い があります。

まず、アリババは 「プラットフォーム型」 のビジネスを展開しており、自社で在庫を持たずに売り手と買い手をつなぐマーケットプレイスを提供しています。これにより、多くの企業や個人が自由に出店でき、幅広い商品が販売されています。一方、アマゾンは 「ハイブリッド型」 で、自社在庫を持って直接販売するだけでなく、サードパーティの出店も受け入れています。そのため、アマゾンは物流の管理にも力を入れており、自社の倉庫と配送ネットワークを強化しているのが特徴です。

また、アリババは 中国市場を中心 に成長し、特に国内のEC市場では圧倒的なシェアを誇ります。それに対して、アマゾンは 北米やヨーロッパ市場が主力 で、グローバルな展開を進めています。さらに、アリババの収益モデルは出店手数料や広告、クラウドサービスが中心ですが、アマゾンは自社商品の販売やクラウド（AWS）、広告収入など、より多様なビジネスを展開しています。

このように、アリババとアマゾンはどちらもEC市場を牽引する企業ですが、その成長戦略やビジネスの仕組みは大きく異なります。

① AIとクラウド事業の拡大

アリババは クラウド事業「Alibaba Cloud」 を強化し、EC以外の領域でも成長を続けています。2025年には、アジア市場でのクラウドシェアをさらに拡大し、アマゾンのAWSと競争しています。

② 新興市場への進出

中国市場は成熟しつつあるため、アリババは 東南アジアや中東、アフリカ市場 への進出を加速しています。これにより、アマゾンがまだ本格展開していない地域での優位性を確立しようとしています。

③ EC＋リアル店舗の融合

「ニューリテール戦略」として、ECとリアル店舗を組み合わせた新たな購買体験を提供しています。たとえば、無人店舗やスマートスーパーマーケット の展開により、消費者に便利なショッピング体験を提供しています。

▶ 参考記事：中国EC市場の最新動向

2025年現在、アリババの成長は目覚ましく、特に 中国市場での圧倒的なシェア、AIやクラウド事業の成長、新興市場への展開 など、次々と新たな戦略を打ち出しています。

一方、アマゾンも北米やヨーロッパ市場でのシェアを維持しながら、クラウド事業や物流システムの強化を進めています。

今後、アリババが世界市場でアマゾンを超えるのか？

それとも、アマゾンが新たな戦略で対抗するのか？

この2大EC企業の競争は、今後もますます激化していくでしょう！