電気自動車への移行は進むのか？ガソリン車のリセール価値の行方

近年、世界的に電気自動車（EV）への移行が加速しています。環境規制の強化や技術の進化により、多くの自動車メーカーがEVへのシフトを発表しており、日本でも2035年までにガソリン車の新車販売を廃止する方針が示されています。しかし、EVの普及にはまだ課題も多く、完全移行には時間がかかる可能性があります。では、今後のEV化の流れと、ガソリン車のリセール価値はどうなるのでしょうか？

世界的なEVシフトの流れは加速していますが、その普及速度には地域差があります。例えば、欧州では2035年以降の内燃機関車（ガソリン・ディーゼル車）の販売禁止が決定され、EVへの移行が進んでいます。一方で、日本やアメリカではEVとハイブリッド車（HEV）の併存が続くと考えられています。

EVへの移行が進む中で、ガソリン車の中古市場はどうなるのでしょうか？

短期的にはガソリン車の需要は続く

EVの普及にはまだ時間がかかるため、2030年頃まではガソリン車の需要も一定数残ると考えられます。特に以下のような理由で、ガソリン車のリセール価値は維持される可能性があります。

• 地方では充電インフラが整っていないため、ガソリン車の需要が続く

• ハイブリッド車（HEV）はEV移行の過渡期において人気を維持する

• スポーツカーやSUVなど、一部のガソリン車はコレクターズアイテムとして価値が上がる可能性がある

一方で、2035年以降はEV化が進むことで、ガソリン車のリセール価値が大幅に下がる可能性も指摘されています。特に、以下の要因が影響すると考えられます。

• 環境規制の強化により、ガソリン車の維持費（税金や燃料コスト）が高くなる

• 中古市場での需要低下により、ガソリン車の売却価格が下がる

• 自動運転技術の発展により、新型EVがより魅力的な選択肢となる

もし今、新車や中古車の購入を考えているなら、短期的に乗るならガソリン車もアリ、長期的にはEVやHEVが無難というのが現実的な選択肢です。

• 5年以内に乗り換える予定なら、ガソリン車のリセール価値はまだ大きく下がらない可能性が高い

• 10年以上乗る予定なら、EVやハイブリッド車（HEV）のほうがランニングコストの面で有利になる可能性が高い

また、スポーツカーや特定の名車（例：トヨタのGR86やスバルのWRXなど）は、EV化が進むことで希少価値が上がる可能性もあります。将来的に価値が高まるモデルを選べば、ガソリン車でも資産価値を維持できるかもしれません。

EV移行の流れを見極めつつ、賢い選択を

EVへの移行は確実に進んでいますが、短期的にはガソリン車のリセール価値も一定程度は維持されるでしょう。ただし、2035年以降はガソリン車の価値が大幅に下がる可能性があるため、長期的な視点で車選びをすることが重要です。

「今ガソリン車を買うべきか？」「EVに乗り換えるべきか？」という疑問には、自分のライフスタイルや使用環境を考慮しながら、柔軟に対応することが重要と言えるでしょう。